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2008/09/20 Sat  22:40
京都から、この国のかたちを変える 第178号

Saturday, September 20, 2008 10:17 PM
京都から、この国のかたちを変える 第178号



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      ●京都から、この国のかたちを変える。●
 
         第178号 2008.09.20
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  ◇ 責任を取るべきは「自民党政権」だ ◇


  皆さん、こんにちは。
  松井孝治です。

  昨晩配信のメルマガを、昨日の朝に書き終えた後、
  太田農水大臣辞任のニュースが飛び込んできました。
  続いて、これで10月3日解散、10月26日総選挙といわれた
  政治日程が後ろ倒しになるとの噂も。

  昨日の文章は、穏やかに冷静に、
  中長期的な政治の役割について 述べたつもりですが、
  こうなってくると、さすがに一言申し上げざるを得ません。


  汚染米事件は、
  安全性に極めて問題のある事故米が、
  監督官庁の監督現場と 業者の不透明な関係の中で、
  国民の食用に 出回っていたことの重大性において
  問題であるだけでなく、

  同時に、大臣や本省幹部が、いかに、現場感覚が希薄か、
  本省と農政局、農政事務所の責任関係、指揮命令系統の不全を
  象徴する意味で、構造的な問題なのです。

  このことは、
  厚生労働大臣、厚生労働本省と社会保険庁、社会保険事務所の
  関係にも当てはまる問題です。

  「消えた年金」問題をめぐるずさんな事務処理が
  国民の痛烈な批判を浴びて、
  自民党は昨年の参議院選挙で大敗北を喫しました。

  そして、つい先日まで、
  「消された年金」というのは存在しないと
  社会保険庁は弁明していたのに、最近時点では、数十万件もの
  「消された年金」が存在する という疑義が生じています。

  組織ぐるみで隠蔽しているのか、それとも、そもそも組織の
  トップが、組織の現場を 管理し切れていない構造なのか。

  いずれにせよ、汚染米問題も、消された年金問題も、
  農水省、厚生省の本省と その出先機関の監督・管理体制が
  完全に崩壊していることのあらわれ、統治機構の失敗です。

  ではその責任はどこにあるのか。

  国の出先機関は、
  まぎれもなく大臣の指揮監督下にある組織ですし、
  社会保険事務所にしても、農政事務所にしても
  国民生活の安定や安全に かかわる仕事をしているわけですが、
  現実には、戦後長い間、政治(大臣)も本省の幹部も
  これらの国民生活に もっとも密着した行政現場を、
  極めて不十分にしか 管理してこなかったことの
  ツケが回ってきているのです。

  民間企業と役所のマネージメントが違うことは
  百も承知で申し上げますが、
  私が存じ上げている全国的なフランチャイズチェーンの
  社長さんは、それこそ、毎週毎週、休みなく
  全国のフランチャイジーや支社、営業拠点を回って、
  現場の悩みを聞き、激励し、そして、
  現場の問題を 本社の戦略にフィードバックするための
  ミーティングを重ねておられます。

  社会保険事務所や農政事務所を 国の管轄におくのならば、
  トップ自身が、全国を回り、現場とともに悩み、
  そして叱咤激励するとともに
  現場の問題を、本省の政策に吸い上げる
  真摯な姿勢をみせなければなりませんし、
  その姿勢に共鳴する中間管理職が 多数存在し、
  それが現場に浸透していかなければなければなりません。

  国の行政組織の中にも、全国組織を持ち、
  長い歴史の中で、
  そうした気風や伝統が培われているところもありますが、
  今回のようなケースは、厳しい見直しが必要です。

  地域主権の国づくりを行う中で、
  どこまでの行政機能を国が担うのか、地域に任せるのか。
  特に国の出先機関のうち、
  現状のままで残さなければならないものが 
  どれほどあるのかを、しっかり議論し、
  組織の思い切った地方移譲を 進めなければなりません。

  ともかくも、今、行政は本当に痛んでいると思います。
  各種の不祥事と官庁批判が 悪循環を起こし、
  職員の士気が どんどん低下しています。

  こういう話になると、与党議員の中には、すぐに、
  ○○庁は解体すべきだという話が出ます。

  防衛施設庁もそうでしたし、社会保険庁も同じです。
  次は地方農政局でしょうか?

  それで問題は解決したのでしょうか。

  私は 官僚組織の見直しは全面的に必要だとは思いますし、
  われわれが政権を取ったら、それこそ、鬼神のごとく
  行財政改革に取り組まなければならない と思いますが、
  「○○庁解体」とか「霞が関をぶっ壊す」という言葉を
  キャッチフレーズにする風潮には、
  非常に胡散臭いものを感じます。

  要は 自民党政権の延命のための
  トカゲの尻尾きり の臭いがぷんぷんするのです。
  悪者を作って、全ての責任をそこにかぶせて、
  その集団を ぶった切ることによって
  自己を正当化する という図式です。

  そうした行政組織を 何十年も指揮監督してきた
  自民党政権の責任は そっちのけで、
  大臣を首にして、次官を首にして、役所の担当部局をつぶしたら、
  物事が解決するというのでは、余りにも無責任です。

  安倍総理、福田総理と二人の総理が、
  ご自分ないし党の都合で、職責を放棄され、
  人心一新で支持率を挽回する。

  農政の構造的欠陥が明るみに出るや、
  農水大臣と事務次官の首を切り、選挙に備える。

  総裁選挙が注目を浴びて、自民党の支持率が回復すれば、
  経済危機そっちのけで、10月に総選挙を行うといい、

  汚染米問題などで 政権の支持率が落ちると見るや、
  大臣と次官が同時に辞めて、ほとぼりが冷めるまで、
  総選挙は先延ばし にしようという。


  いずれにしても、この顛末と政界の混乱、
  誰かが責任を取ることが必要だとしたら、
  もはや、使い捨ての総理や大臣でも、役所の一部局でもない。


  責任を取るべきは、
  歴代の総理や、大臣を切り捨てて、延命してきた、
  自民党政権そのものである。

  これが私の結論です。


  その審判の日は近いと思います。
  われわれもこの闘いに全力を傾けて参ります。


  追伸

  舛添大臣が、来週半ばの閣僚任期切れ間際、
  総選挙直前の今になって、
  私たちがずっと見直し(一旦廃止)を主張してきた
  後期高齢者医療制度について、全面的に見直すと表明されました。

  これが福田内閣として、政策転換の意思表明であるとすれば、
  私は、タイミングが遅すぎるではないかと文句をつけながら、
  控えめにではあっても、喝采を送ります。

  しかし、福田内閣の現職閣僚が、
  在任中、福田総理や町村官房長官の説得も行わず、
  総裁選挙に当たって、
  一党員として、次の麻生内閣に期待する政策だと
  おっしゃるのなら、やや不誠実な話だと思います。
  少なくとも福田内閣で方針転換の努力を行い、
  それに敗れた上で 麻生さんに思いを託す
  というのならわかりますが。

  大臣が任期の最終盤で
  ようやく国民の声に耳を傾けざるを得なかったことは
  理解しますが、結局、総選挙の争点つぶしではないか
  と疑わざるを得なくなります。

  こうした点も含め、私は、
  今回、国民の皆さんは 賢明な判断をされると信じています。


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  ●京都から、この国のかたちを変える。●
   第177号  2008.09.20 発行  (配信数:1591部)
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